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結腸癌の進行は早いかもしれない
    記事番号:35
    記録日  :Sep22/2003,16:44
    記録者  :Admin

調査の結果、年配者はもっと検査頻度を上げる必要があることが判明した。

結腸癌の進行は以前考えられていたより早く、従って、年配者は癌を見つけるためにはより多い頻度で検査を受けなければならない、と研究者は述べている。

肺癌及び乳癌に次いでアメリカに於ける最も一般的な癌性死亡原因の第3番目である結腸癌が、3年前は全く癌の気配が見られなかった9000人の患者の内ほぼ1パーセントの比率で見つかった、とピッツバーグ大学の研究者に依る調査は述べている。

復帰患者の14%に前癌状態のポリープが発見され、その平均年齢は66歳であった。
患者はS状結腸鏡検査を受けた、これは結腸下部にカメラ付きチューブを通し癌性病害やポリープを捜索するものである。

この調査結果が示すところは、現在薦められている5年間隔でのS状結腸鏡検査のうえ10年後により詳細なcolonoscopy検査(結腸検査)を受けるという方法は時間が掛かり過ぎると示唆している。

今年、ほぼ150,000人のアメリカ人が結腸癌と診断されその内55,000人が死亡するであろう。
この調査で、3年前の検査で病害らしきものであったものが、ごく短期間にあちこちで突然癌に成長していることが判明した、と調査の統率したRobert Schoenは今週発行されたAmerican Medical Association誌に述べている。

付随する論説の中でHarvard Medical SchoolのRobert Fletcherは次のように書いている、もし成人が現行の検査ガイドラインに従い,更にもう少ししっかりした検査を受けるならば、殆どの結腸癌に依る死亡は避けられるであろう。

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今年アメリカで約134,000の直腸結腸癌の新症例が診断され、内56,700人の患者が死亡するであろう。然し、早期検査により助かることも出来る。
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American Cancer Societyは以下のように推奨している、50歳代の初めで普通に癌リスクのある男女は次の検査項目の内1つを受けるべきである:
*毎年の糞便微量混入血液検査* 5年毎の自在管S状結腸鏡検査
*毎年の糞便微量混入血液検査、プラス5年毎の自在管S状結腸鏡検査(ACSはこの3つの選択肢のどれか1つが望ましいとしている)
*5年毎のDouble contrast バリュウム浣腸検査
*10年毎のColonoscopy検査(結腸検査)

S状結腸鏡検査、Colonoscopy,或いはDouble-contrast バリュウム浣腸検査と同時に、計数的直腸検査も実施すべきである。癌になる可能性が高い人はもっと若い時から、通常colonoscopy検査のような全体的な結腸検査を、より高い頻度で受けるべきである、と一般的に考えられている。 あなたにとって最善のスケジュールを医師に相談してください。

直腸結腸癌になる可能性の高い人とはこのような人達である:
*直腸結腸癌やポリープを濃厚に有する家系
*直腸結腸癌の家族的腺腫性polyposisとか遺伝的nonpolyposisの家系(HNPCC)
*直腸結腸癌或いは腺腫性ポリープの経歴を持つ人
*炎症性内臓疾患(潰瘍性大腸炎或いはCrohn’s disease)の経歴を持つ人

癌の早期発見に役立つ手段がいくつかある。

糞便微量混入血液検査(FOBT):これは顕微鏡検査単位で眼に見えないくらい微量の糞尿混入血液を見つけ出す便検査である。
このテストは“stool gaiac”(gaiacum検便=抗酸化剤/酸化剤検出用試薬に依る検便)とも呼ばれ、医務室或いは研究室で特別に処理されたカード上に培養された少量の糞便で行われるものである。もしカードがブルーに変色すれば,陽性である。 糞便混入血液テストの費用は僅か$10〜$25である。

Double contrast バリューム浣腸検査:これはバリュウムという材質を使用し、これにX線を照射するレントゲン投影法である。 直腸にチューブを挿入することにより結腸にバリュウムと空気を送り込むものである。 これは鎮静剤に依る鎮静措置を行わない診断方法である。

自在管S状結腸鏡検査: 直腸及び結腸下部3分の1に先端にライトとカメラを備えた自在管(endoscopeと呼ばれる)を挿入する。正体が確認できた場合、ポリープは除去され同時にバイオプシー(診断用に生体組織の1部切除)が行われる。通常この方法では鎮静措置をしないまま実施し5〜15分掛かる。
S状結腸鏡検査には$100〜$200のコストが掛かるが、これはcolonoscopy検査より精巧性に劣る検視管を使用するものであり、これでは癌細胞の成長がより一般的且つ危険度も高く、年齢によってはこれを発見しにくい結腸上部の3分の2部分は検査できない。

Colonoscopy検査: この方法は自在管S状結腸鏡検査と似通っているが、これは結腸全体を検視できる。
患者の安静のため鎮静措置が取られる。 正体が確認できた場合、ポリ〜プ除去が行われ、併せてバイオプシー(診断用生体組織の1部切除)が行われる。この処置には20〜45分掛かる。Colonoscopyのコストは最低$1000掛かる。これは95%正確であり、家系に結腸癌の無い人で60歳位から始め10年毎に受けるよう、現段階で唯一推奨されている方法である。





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